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賞味期限の切れた「世紀末」/「カッシーニ」と『交霊航路』の思い出

昨夜は土星探査機カッシーニがお役目を終え、土星に落下して燃え尽きるのだというニュースがありました。ここで公開している改訂版『交霊航路』でもほんの一瞬助演(?)していただいてるので、「ええっ、あのカッシーニさんが……」と妙な感慨があり、お見送りをしようとYouTubeで管制室のライブ配信を視聴しました。ネットはありがたいもんですね☆ (贔屓俳優ジョナサン・アリスさんが『オデッセイ』で管制責任者をやってから、「NASAの管制室」自体が萌え対象にもなっております!(笑))もちろん映像は管制室で、リアルのカッシーニの映像が見られたわけではないんですが、拍手の起こった瞬間を目撃できました。二十年間おつかれさまでした!

 

NASAの公式サイトには特設ページもできています。「グランド・ファイナル」ってかっこいいですね……。

Cassini: The Grand Final

 

「カッシーニ」がこの世からいなくなることへの感慨は、ちょっと妙な角度からでもあります。ご存知の方も多いと思いますが、じつは二十世紀の「世紀末予言」に関するトピックの1つでもありました。

 

昭和の大ブームになった「ノストラダムスの大予言」にある

「1999年、7の月、空から恐怖の大王が降ってくる……」 

という部分の「恐怖の大王」、これの候補のひとつがカッシーニだったんです。

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『交霊航路』連載完結+秋に向けて準備中

3月からほぼ週イチペースで連載してまいりました『交霊航路:僕と彼女とドイル文書は永遠に』、先週カーテンコール(?)のキャラクターたちの画像を掲載して、すべて公開完了となりました。連載ペースにつきあってくださった方も、まとめて読んでくださってる方もありがとうございます。もともと昔の同人誌で完結していた長いものを改稿・分割したので、末尾にクリフハンガーが用意できない回があったり、切れ目のタイミングで長さもまちまちだったりしました。なので、完結した今まとめて読んでいただくほうが物語に入りやすいかもしれません。少しでもお楽しみいただけていたら嬉しいです。

 

この作品は、メインの表現形態を漫画から小説に移行してから、オリジナル系で初めて書いた長い小説でした。もう10年ほど前になります。コミティアに分厚いコピー誌を持って行ったとき、「見本誌コーナーで冒頭読んだら面白そうだったから」と買いに来てくださった方がいらした思い出から、その後もずっと勇気を頂いています。その後ご感想を下さった方々にも、改めてお礼を申し上げます。

 

 

同人誌では、初見の方との「共通知識」になるものがないと、なかなか手に取っていただくことができません。パロディ・二次創作や、オリジナルでもジャンルやカテゴリー(「ハッピーエンド」などネタバレとも思えるものも含めて)を細かく提示できる作品が主流になっているのはそのためだと思います。この作品の前に『追憶のシャーロック・ホームズ』をなんとか書き上げていたので、当時長い小説を書くこと自体には不安はありませんでした。そこから一歩オリジナル方向に踏み出したい、という思いと、しかしまったくのオリジナルではまずお手に取っていただけないだろう、という予想から、コナン・ドイルやホームズなども一部で取り込みながら、物語としてはオリジナルという物語を作りました。

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13日の金曜日の呪い?(^^;)アマゾン無料配信延期+サイトからの無料配信のお知らせ

この週末13日から予定していたAmazon kindle新刊『ギャザリング・ストーム:さむがり男子イアン・ワージング』の無料配信キャンペーンですが、なぜか日本語ストアの商品ページだけができない(他の海外ストアではできています!(^^;))というトラブルに見舞われ、すぐに解消すると思っていたのですが、これを書いている5/12の朝の時点で解決しておりません。Amazonに問い合わせておりますが、確実に実行できるか不安なので、無料配信を延期することに致しました。大変申し訳ありません。書いている今にも解消されるかもしれないのがくやしいのですが(^^;)、新たな予定が固まり次第、またお知らせさせて頂きます。

 

それとは別に、サークルサイトからのフリーブック(無料電子書籍)配信を開始します。

こちらはkindle本をご購読いただいている皆様へのささやかなサービス(?)ということで、過去の同人誌コンテンツの電子版です。kindleやkindle無料アプリでお読みいただくものになります。同人コンテンツなので、AmazonではなくSUSSANRAPの同人サークルサイトからのお土産配信サービスとなります。同人コンテンツという性質上、少しマニアックな内容ですが、もしご趣味に合うようでしたらぜひ落としてやってください。

 

初回はSHERLOCK二次小説で、

・36時間のサファリ

の配信を予定しています。2012年にブログ連載した小説の総集編で、シーズン2後のジョンを主人公にしたシリアスノンケJUNE(?)です。実験的な作品ですが、ご好評を頂いております。(ご感想を下さった皆様、ありがとうございます!)

 

配信ページは現在準備中で、今週末の土~日頃からオープンする予定です。開始時にはこちらのサイトでもお知らせ致しますので、ぜひご利用下さい。

 

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連載小説『交霊航路:僕と彼女とドイル文書は永遠に』/『十二夜』と『すべての道はローマへ』のこと

遅ればせながら、先月から連載を始めた小説『交霊航路:僕と彼女とドイル文書は永遠に』をご紹介させていただきます。すでにプロローグ4パートと第一章の最初の2パートが公開になっています。お読みくださっているみなさま、ありがとうございます! 長編を分割しての連続掲載で、まだ設定が出揃ったばかりなので、これからの方もゆっくりおつきあいくださいませ。ここでは、影響を受けた映画などまじえてご紹介してみたいと思います。

 

・・・この作品は2006年に同人誌で発行し、一部の方に(笑)ご好評をいただいた長編『交霊航路』を改稿したものです。(昔同人誌でお読みくださった方も、もしかしたらここをお読みいただいているかもしれません。いただいたご感想など心に残っておりまして、改稿の励みとなりました。本当にありがとうございました)

昨年改稿後、電撃小説大賞さんに違うタイトルで投稿させていただき、ありがたくも一次通過で評をお送りいただきました。(選評個人ブログでご紹介しております。選評スタイルなどご興味ある方はどうぞ)同人誌発表済みのSF系長編を投稿できる場が他になく、でも一度は外部の評価を見てみたかったので、少し場違いな作品だとは思いつつ投稿させていただきました。そんな作品にもかかわらず、大変ご丁寧な評を賜って感謝に堪えません。この場を借りて同賞の選考者のみなさまにお礼を申し上げます。とても参考になりました。

  

今回はウェブ用なので、細部に少し手を加えています。読み直すたびにいじりたくなっちゃうんですよね(笑)。

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SFショートショート『千夜一夜』をアップしました。

サイトのオリジナルコンテンツ第二弾で、SFショートを掲載しました。珍しく(?)BL的要素がないのですが、気に入っている作品なので読んでいただけたら嬉しいです。数分で読める長さです。

 

《SFショートショート》千夜一夜

 

 説明欄のほうでも書きましたが、S-Fマガジンのショートショート投稿欄に2~3応募したことがあって、その中で唯一あらすじと名前(牛乃名義ではないです)だけ紙面に載せて頂いたものです。自分の初々しさを割り引いても、今読み返すといろいろ「昔のSF」っぽい感じがしますねー…。(笑)(ちょっと横道ですが、昔のSFといえば先日、『オデッセイ』を見に行った後、原作者について知りたくなって書店のSFコーナーに行ったのですが、グレッグ・ベアの『ブラッド・ミュージック』が並んでいて、好きな作品だったので懐かしくなりました!(あんな表紙でしたっけ?新装版?)

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コラムコーナーを新設しました。

さて、今週はナビゲーションに「コラム」の項を新設、下記のテーマで全三回の記事と補遺をアップしました。

 

〈蛮族の王〉への視線―『ロイヤル・ハント・オブ・ザ・サン』をめぐって―

 

短編小説『王殺し』のきっかけになった、スペインのインカ帝国征服をテーマにした映画と原作戯曲、関連して影響を受けた小説、アートなどのご紹介です。

  

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